簡単なのに効果抜群、Tape modの解説

今回は手軽に実践できる割に音への影響が大きい改造(mod)、Tape modについて解説していきます。
付けるのも簡単なら外すのも簡単なので、気になったら一度試してみる価値はあるかとおもいます。

目次

Tape modとは?

Tape mod(テープモッド)とは、PCBの裏側にテープを貼り付けることで音を減衰させたり増幅させたりして音の質を変化させる改造です。
かなり簡単にできるので、界隈では結構人気の改造となっています。

必要なもの

マスキングテープと養生テープ

必要なものはマスキングテープや養生テープのみ、かなり手の出しやすい改造となってます。
テープの材質でも音の変化に違いがありますので、色々試してみるのも面白いです。

PCB破損の原因になりますので、粘着力の強いテープは使わないように気をつけてください。

やり方

Tape modを適用するPCB

まずはTape modを適用するPCBを用意します。
今回はTofu JrのPCBを使います、キーキャップ等をつけたままで出来るのも楽でいいですね。

tape mod適用後のPCB
今回は紙のマスキングテープを2層重ねてみました

こんな感じにマスキングテープや養生テープを貼り付けます、好みによりますが2,3層にするのが主流みたいです。
なるべく隙間を作らないようにピッタリと貼り付けるのがコツ。

ドーターボードを使うPCBの場合は、写真のようにケーブルの接続部を開けておくのを忘れずに。

これでTape modは完了です、めちゃくちゃ簡単ですが結構音が変わりますので確認していきましょう。

適用前と後の比較

簡単に録音してみたので比較してみましょう、できる限り音量は揃えてありますが多少のズレはありますのでご了承下さい。

検証機:Tofu Jr POMプレート、Durock POMスイッチ
マイク:FIFINE K658
録音ソフト:Audacity

Tape mod適用前
Tape mod適用後

比較すると、適用後は高音側がかなり減衰して低中音が持ち上がってる感じがします、録音ソフトに周波数解析の機能がありましたのでそちらも見ていきましょう。

Tape Moc適用前の周波数解析
適用前
Tape mod適用後の周波数解析
適用後

左が適用前、右が適用後です。

完璧に音量を揃えられていないですが、かなり特性が変わっている事がわかります。
見比べてみると高音が減衰するというより、低中側が持ち上がっている様に見えます。

両者ともに底の位置である400Hz付近の谷からピークの位置までの形がかなり変わっていて、特に400Hzから2kHzまでが顕著でTape mod適用後の方がかなり持ち上がっています。

ピークの位置も600Hz程ズレがあり、耳に入ってくる音もかなり変わることでしょう。

全体の形としては、低域と高域にはさほど変化が無く、中域が持ち上がるような変化をもたらすようです。
中域だけが持ち上げられるような形になるので、高域も出つつ中域も出るというちょっと飽和的な音の出方になるように思えます。

実際に聞いてみると中域が持ち上がっているだけなので、単純に音量が大きくなってコトコト感が強くなる感じです。
高音系のClackyスイッチでやると音がとっ散らかるような印象があるので、Thocky系のスイッチを使うと良いもしれません。

まとめ

今回はお手軽modでお馴染みのTape modについて解説してみました。
音響のプロではないので間違ったことを言っているかもしれませんが、周波数解析のおかげで客観的なデータを見ることが出来たので自分としても新しい知見を得られてやってみてよかったと思います。

正直なことを言うと、自分は元々の設計上の音に変更を加えるのはあまり好きではないのでTape modについては否定的だったのですが、物によってはかなりいい効果が出るのではないかと認識を改めました。

マスキングテープさえあれば誰でも簡単に出来て、気に入らなかったらテープを剥がすだけのお手軽modですが、中々に効果があるmodなので気になった方は試してみては如何でしょうか

それでは今回はこの辺で、ここまで読んで下さりありがとうございました。

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