今回はみんな大好きAliExpressでよく売られているGMKのクローンキーキャップをご紹介します。
物にもよりますが、GMKと言えばBase Kitのみで$130は当たり前、Noveltiesを含めると$200にも届こうかという高級キーキャップです。
その色味を模したクローンキーキャップがAliExpress等で数多く販売されています。
とにかく値段が安く、本家と比べると1/4程度の値段で購入できるので、検討されている方も多くいらしゃるかと思います。
そんなクローンキーキャップの品質を確かめていこうと思います。
残念ながら今の所、本物のGMKを所持していないので比較検証が出来ず大変申し訳無いのですが、このくらいのクオリティなんだなというのをふんわりお伝えします。
GMKとは?
まずはじめにGMKについて簡単に説明します。
GMK社はCherry社から正式に金型を入手し、キーキャップの製造をしているメーカーです。
Cherryプロファイルで製造され、成形はダブルショット、素材はABSを使用しています。
デザイン性を重視し、発色の良いABSを使用していますので、長期使用によりテカりが出ます。
かなり高額ですがその分品質は非常に高く、キーキャップ原器と言っても過言ではない品質を有しています。
販売はGB方式が取られ、待ち時間が長いことでも有名、長いものでは2年以上待ったなんて話も聞きます。
種類も多く日々新しいキーキャップセットのICが行われています。
取り扱うベンダーがとても多いので、購入出来ないということは少ないですが、その値段の高さや納期の長さが最大の障壁です。
海外ショップから購入する場合、送料も含めると2万円、合わせてノベルティキットも購入するとなると大体3万円前後の出費を覚悟する必要があります。
最近では少し人気が落ち着いてきたように思え、Extra販売も多く見られますので、確実性は落ちますがGBは見送って在庫販売を狙うのも良いでしょう。
クローンキーキャップについて
主に中国で製造されているようで、私が確認したものではAifeiやGhost judgesといったメーカーが製造している模様。
前者はABSダブルショット、後者はPBTダブルショットを謳ってはいますが真偽は定かではありません。
GMKキーキャップの色味を模して製造されており、値段は本家の約1/4程度ととにかく安い事が特徴。
日本円だと大体5~6千円ほどで購入できます。
安いなりに質が悪いのかというとそんな事もなく割と普通に使えます、詳細は後述しますが通常使用する分には特に問題の無い品質です。
Aliexpress等で常時販売されているので長く待つ必要もなく、既に手に入らなくなったデザインのキーキャップも置いてあるので一定の人気はあるようです。
本家と同じ様にABSダブルショットで製造されているものと、PBT昇華印刷を用いて製造されているものがあり、今回は2種類とも購入してみたのでそれぞれ比較してみます。
Botanicalクローン
ここからは実際に物を見て詳細を確認していきましょう。
パッケージ
パッケージはこんな感じ、化粧箱等の無いいかにも怪しげな感じです。
これをプチプチやらビニールでグルグル巻きにした梱包で中国から届きます。
一段目
一段目には基本的なアルファキーとMODキーが収められています。
パッと見では品質もそこまで悪く無さそうです。
表面はザラザラタイプ、ABSなので使う内にテカって来るとは思いますがこの値段なら全く気になりません。
二段目
二段目にはテンキー用のキーやISOエンター、サイズ違いのMODキー等が入ってます。
カーソルキーも2色きっちり入っている所は凄いですね。
このシリーズ共通のノベルティキーとして○×のキーとメーカー名である愛と菲のキーがあります。
三段目
三段目も各種サイズ違いのMODキー類と各種スペースバー等が収められています。
この値段でこのキー数が入っているのは脅威的。
成形と厚み
裏側はこんな感じ、ダブルショットではありますが本家や他のメーカーとは異なりフチまで充填はされていません。
充填されている場所での厚みは1.6mm以上、厚みは十分に確保されています。
印字について
ここからは細かいところを見ていきます。
上の写真から分かる通り結構盛大に印字がガバってます、並びがガタガタだったりこの辺は値段なりのクオリティ。
こんな感じに文字の太さも結構バラツキがあったりします、こういう細かいところのクオリティが気になる方は購入を控えた方が良いでしょう。
matrix-01
パッケージは先程と同じ無地のダンボールにポンと入っているだけの簡素なものです。
一段目
こちらもパッと見ではわからないくらいの品質、正直メーカーやブランドにこだわりがないならこれで十分な気もします。
発色もよく手触りも良い感じです。
二段目
大量のMODキーといつもの○×と愛菲のノベルティキー、相変わらずの大ボリューム。
三段目
こちらのセットは色違いのキーが多く、通常よりさらにキー数が多いです、○×キーも2色入り。
ISOエンターやカーソルキーに至ってはなんと3色分キッチリ入ってます。
成形と厚み
こちらもフチまでは充填しないスタイルの成形。
厚みはしっかり1.6mm以上確保されています。
印字
Botanicalよりはちょっと整っていますがまだ甘いところがありますね。
BOW(第2世代?)
こちらは世代が違うのか手触りが少し変わっています、値段も更に安くなってます。
代わりにキー数が少し減っている模様。
パッケージ
パッケージもこんな感じの黒い箱になりました。
一段目
MODキーの一部がアイコンのみに変わっています。
手触りはサラサラ系、ちょっと比重が軽い感じで音も前2つに比べると若干高めになります。
二段目
二段目はMODキーがずらり、赤のアクセントキーが目立ちますがいつもの○×キーはなし、このセットは前2つと比べるとキー数が少ないので全2段になっています。
成形と厚み
成形はダブルショットですがフチまで充填しないスタイルは変わらず。
厚みは1.5mm以上確保されていますが、先程も触れた通り比重が軽いのか少し安っぽい感じで、前2つと比べると少々ペラい印象を受けます。
印字
アイコンMODに変更され、文字が無くなったので印字ガバもなくなった、やったぜ。
Tuzi
こちらはダブルショットではなく昇華印刷を用いたPBT製キーキャップです。
パッケージ
パッケージは小ぶりでショップ名が入っています。
一段目
こちらは全3段の構成、質の良くない昇華印刷でよく見る文字の滲み等は確認できません。
二段目
二段目にはテンキーやISOエンター、MODキーが入っています。
三段目
三段目も同じく各種MODキーやスペースバーが収められています。
ダブルショットのシリーズと違いノベルティも入っていますが、いいのか・・・?これ
成形と厚み
昇華印刷なので裏側はこんな感じ、なんか君歪んでない?
厚みはちょっと頼りない1.3mm台、薄くなるとペチペチ響く感じの音になるのでちょっと不安にな厚さ。
スペースバーの反り
見てわかる通りかなり反ってます、お湯につけて押し付けることで一応直せるみたいですがこれではまともに使えません。
PBT昇華印刷タイプのクローンはこの反り問題が多いイメージがありオススメは出来ないです。
買ってみたは良いものの、品質はお世辞にも良いとは言えず、歪みや反り等問題が多いので今後使用することはないでしょう。
あとダブルショットタイプの様に色味だけなら似ていても問題ないみたいですが、このセットのようにノベルティまで入っている場合は色々問題がありそうなので、購入は控えて頂いたほうが良いかと思います。
まとめ
ざっくりと紹介してきましたが如何でしたでしょうか。
ABSダブルショットの方は印字の問題が少々あるものの全体としての品質はそこそこ良く、もしこのままアップデートされ続けて品質が上がり、クローンという立ち位置から脱却してくるようなら割と本気でGMKを食ってしまうかもしれないと思ってます。
高いお金を出して、長ければ1,2年待ち続けるより、遥かに安い値段ですぐ届くとなれば後者を選ぶ方は少なくないでしょう。
もちろんGMK製というブランド力は健在で、他の追随を許さない程の品質の高さで無くなることはないでしょうが、最近ではレンダーと色味が全然違う等QCに問題があるのでは?と言われることもあるようで、その地位は盤石ではないと私は考えています。
PBT製の物については品質もあまり良くなく、諸々の問題もあり通常使用にも不適と私は判断しました、もし購入を検討されている方は注意して下さい。
正直な感想を申しますと、どうしても欲しい色味がある場合、又は金銭的な問題でそこまでキーキャップに回せる資金がない場合を除き、PBTfansやNovelkeysのCHERRYシリーズ、CannonKeysのCannonCaps・NicePBT等、名の売れたメーカーの物を購入した方が最終的な満足度は高いと思います。
値段は高くなりますが、やはり高いだけあって品質はしっかりしていますし、何かあった時の対応もちゃんとしている場合が多いです。
とはいえ印字の問題が気にならず、細かい点も妥協できるよ、という方にはそこそこの品質で音もそこまで悪いものではなく、圧倒的なボリュームのキー数でコスパに優れたキーキャップセットと言えるでしょう。
それでは今回はこの辺で、ここまで読んで下さりありがとうございました。
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